2013年1月14日月曜日

ゼミ授業をどう活性化するか(8)目標管理

ゼミを、通常の研究活動の推進というだけでは、どうも、成長への実感を共有できないという悩みをかねてから持っていた。ゼミには専門知識の獲得という目的は確かにあるが、それだけではない。成長すること、とりわけそれを本人が実感することが大事と思っている。
極端なことを言えば、成長実感とは、私たち教員が、成長したことを客観的に評価するよりも、本人が、成長したと実感することの方が、何倍も価値がある。それは、成績を、S,A,Bとつけることには代えがたい意義がある。ゼミを、過去の評価をするというよりも、次の行動に結び付ける動機づけにしたいと思うからである。とりわけ、ほとんどの学生は、社会にでて、自分で自分の道を切り開かねばならない。私たち教員がどう評価するという以上に、本人が、自分を評価する目や意識を持てば、授業の評価などは小さい小さい。そのための目標管理なのであり、それを「振り返りシート」が担ってくれている。

振り返りシートで、たとえば、学生がこう言ってくれる。
「目標がなかった前期は授業をやらされている感じでしたが、目標ができた後期は、その目標を達成するために一つ一つの授業を進んで取り組めました。」
これは振り返りシートを取り入れた意義を素直に認めてくれていることの証拠であると思っている。目標が大事ということを実感することは、なにより大きな成長実感であろう。



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