2013年1月14日月曜日

ゼミ授業をどう活性化するか(6)教員に期待される役割

教員は、学生を教える立場、役割だとすれば、専門知識を豊富に持っていて、多くの知識を伝えることができて、どんな質問にでも答えられる、そんなイメージがあるかもしれない。
しかし、少なくてもゼミではそんな役割を担うのが教員でないことは確かである。知識は学生が自分から獲得することがゼミだからである。
そういう意味では、教員はコーチ、応援団に近い。よく、私は外部にも言っているが、あほな教員ほど、学生はよく育つと。実際に、ゼミ大会の準備など、細かく指示することはないし、知識を教えることもほとんどない。さくさくと学生が進めるし、計画もリーダーが立案し、私に相談する時もあるし、しないときもある。こちらが聞くのは、リハーサルはいつにするの、2回くらいはしようという程度だ。もちろん、それは優秀な学生さんがそろっているからと、皮肉を言われることさえある。
しかし、忘れないことがいくつかある。まず学生を、仲間、パートナーだと思い決して上から目線では見ないことである。だからこそ、心から学生に尊敬の念をもって接している。社会人でさえ、チームをまとめるのは難しい仕事だ。それを、学生がうまくまとめるのを見て、本当に感銘することが何度もあった。
ある時は、締切日を示したら、リーダーが、みんな、やるっきゃなだろうと、サクサク、予定をつくり、みんなの集まる日を決めていた。授業以外に集まるなんて、私が指示・命令したことは今までない。目標を提示して、あとは学生が自分たちで考えている。
そんなリーダー、メンバーが動きやすいように配慮することはあっても、絶対に、気持ちを落とすこと、発言、学生の気持ちを損なうことをしないこと、やる気の邪魔をしないことが教員の最低限のマナーだと思っているからである。

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