2013年1月7日月曜日

ゼミ授業をどう活性化するか(6)教員は何をするのか

学生が主体のゼミだったら、では、教員はなにをすればいいのか。ひま、しているということにしている。絶対にこちらから、聞かれない限り、知識を与えようとしないこと、これはかなり忍耐がいる。いわば教えることが教員の役割だと長い間、過ごしてきているのに、いまさら、教えないで教員が務まるのかと多くの教員が思うに違いない。厳密に言えば、喋りはするけど、上から目線で、知識を伝えることをやめるのであって、ただ、黙って学生の好きなようにさせるるわけではない。
驚異の一番大事な仕事は、ファシリテーターという役割で、学生が主体的、つまり自分から動き出せるよう、そして、このゼミ授業で成長できるよう、縁の下のちからもちに徹することである。
求められていない知識を提供しても、ありがたがらないし、すぐ忘れる。しかし、自分で欲した知識は、身体にしみこむ。そうしたいのだ。
そのために、教員がなによりしなければならない仕事は、学生をよく観察することにつきる。ゼミになじんでいるか、楽しんでいるか、自分を動かそうとしているか。逆にいえば、孤立していないか、パソコンに向かっているだけで、仲間と話すのをさけていないか、リーダーを無視していないか、リーダーが、独走していないか、などなどを注意して観察することである。
学生は様々である。いろいろな学生がいる。活発な子、おとなしい子、熱意があるのにうまく自分を前に出せない子、芯の強い子、女の子に多い強気だけれどさびしがり屋、それぞれに対応を変えたい。こちらから声をかけたほうがいい子、向こうから声をかけさせるように仕向けたほうがいい子などなど。
ファシリテーターという難しい名前より、「学びのカウンセラー」というほうがピッたしだ。これが、これからの教員の役割を一言で表している。



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