2012年12月27日木曜日

プロセス評価、、大規模講義を、どのように実施するのか(7)

 プロセス評価の基本は、出来る限り、短いサイクルで評価をするjことであるが、当然、その前提として評価するための課題を課し、回答してもらうことが必要である。その評価を迅速に学生にフィードバックし、学習を促すためである。しかし、このような授業は大学ではほとんど見当たらない。提出された課題回答をフィードバックする教員は、ほとんど、いないといってよい。また、授業の最後ではなく、途中で評価を学生に伝える教員もおそらく皆無であろう。まして、少人数のゼミではなく、大規模講義でそれを実施するなど、キチガイざたといわれるに違いない。

 私は学生にむけて、いつも「勉強しろ、勉強しろ」、と言うことが大事だと思っている。もちろん、授業の場だけでなく、ネットを通じたメッセージも使ってである。なぜなら、学生のもっている時間のなかで、私の授業のことを考える時間のシェアを高めることが、もっとも重要だと考えているからである。もちろん、言われなくても勉強するのが大学生のあるべき姿勢だという教員もいるだろう。しかし、それは非現実的である。学生の時間を奪うライバルが多すぎるからだ。バイト、部活、メール、チャット等などである。授業に来ているから勉強しているなんて思ってはいけない。机の上で他のことをする可能性は高い。授業時間でさえライバルは多いのである。授業時間に寝ているのはまだましで、すぐ携帯に目を向け他の「チャネル」に切り替える。そこにいても頭は別のことをするのに手間がかからない。今のITはそんな環境を用意してくれているのである。だから、10分から20分に一度はこちらに振り向かせる発言をくり返す。シューカツに必要な情報だ、なんていうと学生ののアンテナが急に光るし、試験に出るぞと言えば、また光る。

 さて、どう実施するのか。授業の教材は、授業開始前にeラーニングサイトにアップしているので前もって読めといっておく。これが予習である。授業中は、動画配信する。リアル配信と録画配信をする。今年はUSTREAMを使ってみたが、もうひとつすっきりしなかった。操作とキャプチャリングのためのPCが一台だと、どうも、スマートにいかないからだ。

 授業が終われば、クイズを用意しておき、それを回答する。復習のためである。出席をとらない代わりにこの回答をしない限り、何の得点も得られない。このクイズは選択肢方式にしているから、自動採点である。選択肢方式だと大学生らしくない、理解の程度が分からない、文章を書かせるべきだ、とする教員が少なくないが、では記述方式にして毎週、採点できるのだろうか。できないことを述べてやらないで済ませるのは実務者ではありえない。

 半年(期)に3回程度は記述式の課題を出している。これは見て採点するから迅速にとはいかないが、毎日、夜中に採点し、すぐに点数は学生が見れるように、また、必ず、短くともコメントを入れている。読んだぞと、いうメッセージだ。

 ここまで仕掛けを作っておいているからこそ、プロセス評価を活用した、「勉強しろ、勉強しろ」が言える。なぜなら、勉強していない学生だけを抽出して、「勉強しろ」と言えるからである。その基本は月次評価である。ここまでやれば、ほぼ完璧なプロセス評価ができる。それは次回に紹介したい。

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